2016/11/28
映画『不思議惑星 キン・ザ・ザ』を観に行ってきました.
『不思議惑星 キン・ザ・ザ』は最近の映画ではなく、ちょうど30年前、1986年のソ連映画です.映像がリマスタリングされたのを機に再上映されたというわけです.
ジャンルとしては、SFであり、シュールなコメディであり、Wikipediaによるとディストピア・コメディなんて書かれていたりしますが、なんとも形容しがたい映画でした.自分がこの映画を知ったのも、SF映画でカルトとかマニアックと呼ばれるようなものを紹介した記事でこの映画が紹介されていたのがきっかけです.以前から一度観てみたいと思っていたところに、下高井戸シネマが1週間ほど上映するというので、この機を逃したら次はいつ見れるかわからないと、出かけてきました.
主人公マシコフとゲデバンは、地球に迷い込んで街角に裸足で立っていた宇宙人の持っている機械のボタンを押してしまい、別の星に飛ばされてしまう.そこでは幾つかの言葉以外は罵倒を意味する「キュー!」とそれ以外のすべてを示す「クー!」という言葉しかなく、鼻に鈴をぶら下げて奇妙なポーズをとるばかりで何を言っているのかすらさっぱりわからない.ここからどうやって地球に帰るか…… というのがあらすじなのですが、話が珍妙すぎて理論的な思考では太刀打ちできません.ソ連では公開当時1,520万人もの人が見たといわれていますが、ソ連の人たちの感覚ではこういう映画が好きなのでしょうか.それとも他に娯楽映画が少ないのか……
社会主義や管理社会を皮肉った作品という見方もあるようですが、社会主義国家に詳しくない自分としてはそもそもどこをどう皮肉っているのかもよくわからない感じではありました.ただ、身分証明書がないと旅行にすら出れなくて手ぶらなのをごまかすために「証明書はガイドに預けてしまって、はぐれたんだ」とか言ってみたり、丁重に扱って大使館に連れて行くようにとかいう台詞なんかはソ連っぽいなと思いました(自分の中の妄想するソ連ですが).
ではこの映画、面白いかどうかというと、なんとも判断がつきづらいです.少なくとも万人には勧められないけど好きな人にはたまらない.まさにカルトそのものといった映画です.
2016/11/20
FUJIFILM X-Pro2 + XF35mm F1.4 R
メジャーな観光地でそれほど遠くないのになぜかほとんど訪れたことのない、箱根.
観光もさることながらドライブが楽しめる場所でもあります.2週間ほど前にエヌ氏のRCZでドライブに行ったところ、これが思った以上に楽しくて、新しいレンズを入手して被写体を追い求めているエヌ氏とも意見が一致したところで自分のロードスターでドライブに出かけてきました.
FUJIFILM X-Pro2 + XF35mm F1.4 R
渋滞に巻き込まれないようにと暗いうちから出かけたところ、前日までの雨のせいか霧が立ち込めていました.
ターンパイクを登って展望台に着いても、芦ノ湖にも霧がかかってほとんど見えない状態.陽が当たって暖かくなってくるにつれて、徐々に見えてくるようになりました.
FUJIFILM X-Pro2 + XF35mm F1.4 R
FUJIFILM X-Pro2 + XF35mm F1.4 R
FUJIFILM X-Pro2 + XF35mm F1.4 R
車好きが多く集まる場所らしく、珍しい車が多いです.ギャラリーとして駐車場を見て歩くだけでも楽しめます.
FUJIFILM X-Pro2 + XF35mm F1.4 R
マツダがネーミングライツ権を持っていることもあってか、グッズ売り場が用意されています.
以前から欲しかった、ターンパイク限定のNDロードスターのミニカーを購入.色はもちろんブルーリフレックスマイカ.一緒に「人馬一体」湯のみも.
冬場は路面の凍結もあるようなので朝早くはちょっと危ないかもしれませんが、また訪れてみたい場所です.
2016/11/19
立川シネマシティに映画『この世界の片隅に』を観に行ってきました.
前評判がとにかく高く、しかしながら主人公「すず」の声を担当した、のん(能年玲奈)の所属事務所に関係するいざこざからメディアにとりあげられる機会が少なく、上映館も少ないようです.とはいえ、公開開始から徐々に話題になってきた感があり、立川シネマシティでも上映開始直後は空席もあったようですが、自分が見た回は満席でした.
なお、主人公の声は、のんで正解だと思いました.主人公のおっとりとしたゆるめのキャラクタによくあっています.
あらすじをざっと紹介すると、広島で生まれ育った主人公「すず」が呉に嫁ぎ、暮らしていく様子を戦前・戦時中・戦後を通じて描くというような話です.
戦争の悲惨さやつらさをことさらにとりあげているのかと思いきやそうではなく、あくまですずののんびりとした生活が主軸であり、時代の流れに伴って生活が変わっていく、というくらいの感じです.もちろん、戦争と距離を置いたところで生活をしているわけではないのはいうまでもなく、時代が進むにつれて親族を失ったり主人公も五体満足というわけではありません.しかしそうした部分を強調するのではなく、なにがあろうと生活をしていくというところがメインテーマになっています.
戦争、とくに太平洋戦争での本土空襲などを扱ったような映画は苦手という人もいるかと思いますが(自分がそうです)、あくまで戦争のあった時代をどうにかこうにか、ときには面白おかしく生きていく人たちを描いた話ですので、見てもらえたらと思います.上映中も客席から笑いが起きるようなシーンがいくつもありました.とてもオススメです.
(以下、ネタバレを含む個人的な話です)
(more…)
2016/11/07
X-Pro2購入から約10日.日帰り旅行などで撮影してみた感想など.
FUJIFILM X-Pro2 + XF35mm F1.4 R
F1.4 1/6400秒 ISO400
塩尻駅のホームにあるブドウの木.特急「スーパーあずさ」の車窓から撮影.
ガラス越しで絞り開放の撮影ながらブドウの葉の立体感が素晴らしいです.従来のX-Trans CMOS IIの1,600万画素からX-Trans CMOS IIIになって2,400万画素に画素数が増えて画素ピッチの低下による画質低下も懸念されましたが、その心配は必要なさそうで、むしろ画素数の増加による描写の立体感というメリットが大きいです.
FUJIFILM X-Pro2 + XF35mm F1.4 R
F4 1/60秒 ISO1600
X-Pro2から導入された新しいフィルムシミュレーション、ACROS.
どのメーカーのほとんどの機種にモノクロモードはありますが、それらが単純にカラーセンサーからカラー情報を除去したような画質であるのに対して、ACROSからは独特の質感を感じます.
FUJIFILM X-Pro2 + XF35mm F1.4 R
F5.6 1/100秒 ISO200
FUJIFILM X-Pro2 + XF35mm F1.4 R
F5.6 1/105秒 ISO200
こうしてカラーの画像と比べても単純にカラー情報を落としたのではなく、モノクロならではの階調を重視した表現をしているように思えます.
X-Pro2に搭載されている、通常のモノクロとACROSを比べた記事によると、最大の違いはノイズの量.ACROSの方がノイズが多く、それが画質を特徴付けているようです.X-Pro2には「グレイン・エフェクト」と呼ばれる、フィルムならではのノイズの乗り方をシミュレートした機能も搭載されていますが、ACROSにはグレイン・エフェクトをかけない方がオススメだという開発者のインタビュー記事もありました.
FUJIFILM X-Pro2 + XF35mm F1.4 R
F1.4 1/15000秒 ISO400
手前の照明をぼかそうと思って絞り開放で撮影したら1/15000秒というシャッター速度に.
X-Pro2のシャッターは通常の機械式シャッターと電子シャッターの両方を搭載しており、機械式は1/8000秒まで、電子シャッターは1/32000秒まで対応しています.両方を自動で切り替えることもできるようにもなっています.
シャッターといえば、X-Pro2の機械式シャッターは柔らかい音がしてとても好みです.こもった音ともまた違う、それでいて攻撃的な甲高い音でもなく、撮っていて気持ちのよい音なのです.
FUJIFILM X-Pro2 + XF27mm F2.8
F5.6 1/34秒 ISO12800
ISO感度の常用域は200から12800.拡張として100と25600、51200が使えます.
ISOオート感度の上限値は設定可能ですが、上限値である12800でも十分使えます.ノイズ・リダクションの設定を標準の0にしておくとノイズ除去処理が入ってディテールが甘くなるようなので自分は-2で使用しています.これだとノイズは残りますがディテールの消失も気になりません.
FUJIFILM X-Pro2 + XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS
F5.6 1/500秒 ISO200
朝7時ごろの箱根.日が昇り始めてからそれほど時間も経っていなく、斜めに射している日の光による陰影が立体感を生んでいます.
自分が富士フイルムのカメラを使っているのはいくつもの理由がありますが、最大の理由はやはりこの画質です.
自社のフィルムの銘柄を冠したフィルムシミュレーション機能を搭載し、まるでフィルムを交換するかのように画質を好みに合わせて変えていく.この魅力にはまり込むと、他のメーカーの製品に移行する気にならなくなります.
新たに追加されたACROS(フィルタ無し、Rフィルタ、Yeフィルタ、Gフィルタの計4種)により、以前はまったくといっていいほど使わなかったモノクロで撮るようになりました.そうすると今度は光の射し方や加減、露出などにも気を使うようになり、写真の撮り方にも今までとは違うことを考えるようになりました.
X-Pro2は従来の高速AFや速射性能というスペック重視ではなく、カメラ趣味というまさに「道楽」といってもいいような楽しさを感じさせてくれるカメラです.
2016/11/04
FUJIFILM X70
X-Pro2にあわせてサムレストとボディケースを購入しました.
FUJIFILM X70
サムレストは、レンズメイト製のLM-XP2です.
FUJIFILM X70
FUJIFILM X70
ダイヤル操作時に邪魔にならないように、中央部で折れるようになっています.サムレストは親指でカメラを支えるものなので、このようなぐらつきの原因になるようなギミックにやや不安だったのですが、ぐらつくことなく親指でしっかりホールドでき、まったく問題なしです.
FUJIFILM X70
ボディケースはユリシーズのX-Pro2用ボディスーツ.色はネイビーを選択しました.
暗めのネイビー色なので、ちょっとミリタリーっぽくもあります.ストラップが同じユリシーズのクラシコ・ドリットのオリーブなのですが、違和感なく馴染んでいます.
FUJIFILM X70
背面は大きく開いています.保護性を考えたら覆われているほうがいいのでしょうけど、デジタルカメラはどうしてもボタンの数が多くてカバーするのが難しいのでしょう.
FUJIFILM X70
底面の三脚穴でカメラに固定します.固定用のネジにも三脚穴がありますが、三脚を使って撮るときには安定性が求められるのでカバーを外すほうが確実でしょう.
カバーを装着したままでもバッテリが交換できるように作られているのは嬉しいポイントです.