映画『インターステラー』を見に行ってきました.
公開から1週間後、土曜の深夜23:30からの上映(しかも上映時間は3時間ちょうど)を見てきましたが、遅い時間にもかかわらずそこそこの観客の入りでした.
(以下、ネタバレ含め内容の話が続きます)
ジャンルとしては近未来SF宇宙もの.
地球規模の自然災害により農作物が次々と育たなくなり、人類は滅亡の危機に.元宇宙飛行士の主人公は家族ととともに農業をして暮らしていたが、娘の部屋で特定の本のみが本棚から落下するという現象が発生する.最初は幽霊の仕業かといぶかしがっていたが、やがてそれが2進数のバイナリコードであると見抜いた主人公は解読し判明した座標コードの場所に向かう.そこには解散したはずのNASAが極秘に再結成されており、人類の生き残りをかけた計画が進んでいた……
ストーリー的にはありがちというか、どこかで聞いたことがあるような話に思えますが、科学的検証に基づいた筋書きになっており(部分的にご都合主義的な面もないわけではないですが)、基本的な科学的知識を持っていれば楽しめます.劇中に科学的な解説はほとんどないので、ワームホールやウラシマ効果を知らないと荒唐無稽めいた話に感じられるかもしれません.
IMAXシアターで見たこともあってか、映像の美しさには息をのみます.また、音楽の使い方が巧く、宇宙の雰囲気をうまく出すためにまったくの無音状態が続いたり、厳かなパイプオルガンの音色を低く響かせるなど、映像によくあっていました(音楽はハンス・ジマー).
また、宇宙空間、アシスタントのロボット、孤独感、クラシカルで荘厳な音楽、というところからも想像されるように「2001年宇宙の旅」に似た雰囲気を感じました.「2001年宇宙の旅」のあの雰囲気が好きな自分としては楽しんで観ることができました.
科学的理論に基づいたSF、いわゆるハードSF好きの方にはオススメできる作品であると思います.娯楽作品としても楽しめるかと思いますが、よくわからないという感想をもたれるかもしれません.
それにしても、かたや進化論すらかたくなに否定する人がいるかと思えば、こういう映画をも作り出すアメリカって不思議な国ではあります.