2017/12/28
今年1年を振り返る、恒例の記事.
まずは音楽や映画など.
■音楽
徐々に新しい音楽を聴かなくなったと昨年も書きましたが、今年もその傾向は変わらず.
新譜として購入したものも少ないのですが、その中でよかったのは、
・Vu Ja De / 細野晴臣
ですね.iTunes Storeの配信で購入したのですが、CDですと2枚組.けれども2枚分合わせても54分なので本来ならCD1枚に収まる分量.なのにこうして分かれているのは1枚目がカバー曲集、2枚目がオリジナルとなっているため.カバー曲は知っている曲もあれば知らない曲もあるものの、どちらにしても細野さんらしさに満ちていて素晴らしいです.
■映画
今年、映画館に観に行った映画は次の7本(リンク先は自身のレビュー記事).
『マッドマックス 怒りのデス・ロード ブラック&クロームエディション』
『ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜』
『ダンケルク』
『ドリーム』
『ブレードランナー2049』
『マイティ・ソー バトルロイヤル』
『ガールズ&パンツァー 最終章』第1話
よかったのは『ブレードランナー2049』ですね.『ブレードランナー』の続編ということで期待と不安の両方があった作品ですが、期待を裏切らない作品でした.近未来ものSFとして、テクノロジーの進化による自分自身という存在に揺らぎが生じるというのは王道パターンですが、人間とレプリカントというブレードランナーならではのテーマを深掘りしていて秀逸でした.
他は『ダンケルク』『ドリーム』がよかったですね.『ガールズ&パンツァー 最終章』は全6話のうちの1話目ということでまだまだ序盤ですのでこれからの展開に期待です.というか早く次が観たいです.
新年は早々に『キングスマン:ゴールデン・サークル』が公開となるので、さっそく観に行こうと思っています.
2017/12/15
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『ガールズ&パンツァー 最終章』第1話を観てきました.
最終章は全6話で構成されており、1話あたりの上映時間は50分弱なので映画館で上映するものとしてはやや短めです.
観に行ったのは映画館は立川シネマシティ.ガルパンを観るのなら多少遠くとも足を延ばす価値のある映画館です.
FUJIFILM X70
上映前にシネマカフェで裏メニューである「アンツィオ」を.アンツィオ高校の校旗そっくりのピザです.
そこかしこに同じようにガルパンを観にきたかたがおり、今回の映画に関係のあるらしい裏メニューの「クリームソーダ」や「例の飲み物」(そういう名前のメニューなのです)を注文していました.
(まだ上映が始まったばかりでもありますし、ネタバレを望まない方はここから下はご遠慮ください)
(more…)
2017/11/25
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たまにはあんまり考え込まずに楽しめるような映画を観たいなと思い、映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』を観てきました.
シリーズ3作目だとか、北欧神話をベースにしたコミックの映画化だとかというざっくりとした事前情報しか知らず、前作の映画やコミックも見ていない状態でしたが、映画館ならではの大きなポップコーンをぱくぱく食べながらIMAX 3Dで楽しむことができました.
内容についてはさして触れるところもないのですが、戦闘シーンでLed ZeppelinのImmigrant Songが使われていて見事なフィットぶりでした.
2017/11/11
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映画『ブレードランナー2049』を観てきました.ネットなどからネタバレ的な情報が入ってくるのを嫌って公開翌日に1度目を観て、その後パンフレットを読んだりネットの感想などを見つつ、約1週間後にもう1度観ました.3時間近い長い映画なのですが、不思議なことに2度目のほうが時間が短く感じられました.
今作は1982年に公開された『ブレードランナー』の続編です.『ブレードランナー』は2019年の世界を描いているので、それから30年後の世界です.30年の間に世界が一変するような出来事が発生しており、その世界観を説明するためにYoutubeで3本の短編映像が公開されています.
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前作である『ブレードランナー』、そしてこの3本の映像を観ておくことで世界観を理解して本編を観ることができます.
内容については深くは触れませんが、人間と人工的に作られたレプリカント、その境界線はどこにあるのか、人を人たらしめるものは一体なにか、そうしたものを考えさせられます.前作は公開から35年が経過しても近未来SF映画として様々なものに影響を与え続けていますが、今作もその続編にふさわしい、素晴らしい映画になっています.おすすめです.
2017/10/21
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映画『ドリーム』を観てきました.
実話に基づいた、3人の黒人女性とNASAのマーキュリー計画にまつわる作品です.実話に基づいた、とはいえさすがに映画化するにあたって多少の脚色などは入っているようですが、3人とも実在の人物であり、実際にNASAで多大なる功績を残したことは事実です.
また、日本での映画タイトルが当初『ドリーム 私たちのアポロ計画』という、どこから持ってきたのかわからない「ドリーム」という言葉やら、マーキュリー計画なのになぜか関係のない「アポロ計画」という言葉が使われており批判されていましたが、さすがに意味不明な「私たちのアポロ計画」という言葉は取り払われ、「ドリーム」という言葉だけになりました.原題は「Hidden Figures」で、Hidden(隠された)Figures(人影)という裏方として働いていた黒人女性の話にあっている(しかもFiguresには数字という意味もあるので計算係や数学者として働いていたという意味合いにもつながっている)ので、これを生かしたタイトルにできなかったものかと感じました.
邦題の問題はさておき、内容は素晴らしかったです.舞台は1960年代のNASA.宇宙衛星や有人飛行など宇宙開発においてソヴィエトに先を越され追いつこうと躍起になりマーキュリー計画に取り組みつつも内部では白人と有色人種では食堂やトイレなどもすべて分けられるなど差別が残されており、その中で優秀な3人の黒人女性がいかに差別や組織の壁を残り超えていくかというのが大きなテーマとなっています.
肌の色による差別だけでなく男女による差別というのも大きく扱われており、例えば黒人男性が主人公の一人である黒人女性に対して不用意な発言をしたり、エンジニアとしてNASAで認められるために必要な教育課程を受けるのに白人のみ入学できる学校が指定されており受講しようとすると女性に分かる内容ではないといわれてしまうなど、随所にそうした出来事が出てきます.
そうした差別的要素を高度な計算能力という数学の力や、当時最新鋭のIBMメインフレームの性能にいち早く気づいてFORTRANをマスターして壁を乗り越えていく、それがこの映画の醍醐味でしょう.肌の色や性別に関係なく数学/数字は正義である、それを武器に認めざるを得ない存在になるという格好よさは観ている側に痛快感を与えます.