3ヶ月ほど前になりますが、富士フイルムのXF16-80mm F4 R OIS WRを購入しました.
3ヶ月前、とあるようにCOVID-19の影響もあって外出機会もなく、購入してからまったく使っていませんでした.使用するあてがまったくない状態で購入したのは、消費増税による5%キャッシュバックが6月末までだったためです.XF18-55mm F2.8-4 R OISを下取りに出したのですが、下取り額が比較的よかったり、売価も今より安価で、件のキャッシュバックもあって結局5万円代で入手できました.今だと7万円近いので、しばらく使う用途がなかったとはいえ、入手しておいてよかったです.
Apple iPhone SE2
X-Pro3に装着したところ.やや大きめです.X-T系のボディの方が似合いそうです.
16-80mm(35mm換算だと24-120mm)という、いわゆる「便利ズーム」に属す種類のレンズです.いままではX-T1のキットレンズであったXF18-55mm F2.8-4 R OISを使用していたのですが、
・防塵防滴ではないので悪天候下での使用ができないこと
・広角/望遠の両方が18-55mmでは足りないこと
・F値は固定の方が使いやすいこと
・絞りリングにはきちんと絞り値が記載されていてほしいこと
といったあたりが不満でした.とはいえ、なかなかこれらの条件をクリアするレンズは出てこなく、ようやく望みどおりのレンズが出てきたという感じです.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
16mm F8 1/52秒 ISO6400
広角端16mmで撮影.デジタル的な補正は入っているのかもしれませんが、四隅までそれほど不満のない画質です.440gとそこそこの重さがありますが、撮影しているぶんにはそれほど重さを感じません.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
37.6mm F4 1/60秒 ISO3200
絞り開放値F4では積極的にぼかすのも無理があります.この手の強目の光源がある状況でも描写は安定しているようです.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
34.2mm F4 1/900秒 ISO320
ボケはやや騒がしい感じです.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
80mm F5.6 1/1700秒 ISO160
ズーム端で遠景を.この手の便利ズームレンズは広角/望遠端のどちらかに設計上の無理が出たりしがちですが、望遠側も不満のない描写です.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
32.5mm F4 1/34秒 ISO6400
最短撮影距離は35cm.望遠端のみというような制限もなく全域で寄れます.
店内が薄暗く、シャッター速度がかなり落ちていますが、このくらいでは手振れ補正が働いてブレは心配なしです.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
80mm F5.6 1/60秒 ISO2500
薄く暗くなってきた時間帯で明暗差のある状況ですが、フレアやゴーストのようなものは出ていないようです.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
16mm F5.6 1/1600秒 ISO320
電子的な補正がされているのかもしれませんが、歪曲は特に気にならないレベルです.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
20.2mm F4 1/750mm ISO320
AFも迷わずに速く、不満がない…… と思ったのですが、この写真は前ピンですね.
便利ズームとして自分が求める条件をほぼ満たしているこのレンズ、結構気に入りました.不満な点といえば、前述したAFにちょっと不安が残る点と、あとは絞りリングの感触でしょうか.もうちょっとカチカチとはっきりした感触が好みなのですが、防塵防滴構造のせいか、ややぬめっとした感触です.
旅行などで趣味で撮影するときには、MFで単焦点のレンズを使うのが好みなので自分から進んで使うことはそれほどなさそうですが、頼まれごとなどで失敗の効かないようなときには活躍してくれそうです.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
COVID-19の影響で外出もままならない昨今.
2月に静岡に出かけて以来、7ヶ月ぶりに東京都以外の地を踏むべく銚子に出かけてきました.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
東京駅から約2時間で銚子駅に到着.いつもであればすぐに銚子電鉄に乗り換えるのですが、COVID-19の影響で減便されており特急に接続する列車が運休となっています.なので45分後の列車を待たなくてはなりません.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
銚子に行ったら、ヤマサ醤油の工場に行って醤油ソフトクリームをいただくのがいつものパターンだったのですが、醤油工場もCOVID-19の影響により工場見学の受付を中止しています.いろいろなところに影響が出ています.
なので、銚子駅前の通りをまっすぐ歩いたところにある、「銚子セレクト市場」に行って、醤油ソフトクリームをいただいてきました.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
銚子電鉄に乗り込んで、まずは一日乗車券「弧廻手形」を入手.銚子旅行の第一歩はここからです.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
君ヶ浜駅で下車.初めて降りる駅です.
もともとは神殿風の作りだったそうですが、建物が劣化してきて上物が落ちてくると危険ということで撤去した結果、柱(の残骸)だけが残されたそうです.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
この辺りで畑と列車をからめた写真でも、と思っていたのですが、いまはなにも植えられておらず空振りでした.7月だとキャベツやとうもろこしが育っているので、夏場に撮影場所も含めてリベンジしたいところです.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
次は本銚子駅で下車.ここで緑のトンネルを抜ける列車を撮影しようかと狙っていましたが、9月だとやはり樹木に勢いがないですね.これも初夏でないと狙い通りの写真にはならなさそうです.
あと、列車で移動しつつ撮影もして…… というのが鉄道好きとしては理想ではあるのですが、減便された状況ではなかなかそれも難しいなと感じました.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
本銚子駅から漁港のほうまで歩き、「丼屋 七兵衛」でお昼を.
ここの名物はイワシの漬け丼なのですが、イワシは入荷しておらず、サバの漬け丼を選択.イワシのシーズンは7月から8月なのですが(「入梅イワシ」と呼ばれて脂がのっている)、今年は7月で水揚げが終わってしまい、8月はほとんど入ってこなかったそうです.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
とはいえここは青魚専門店(マグロとかも置いてはいますが).サバの漬け丼はサバ独特のクセもなく、大満足でした.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
再び銚子電鉄に乗り込んで犬吠駅に.この日は天気が悪く、海も荒れ模様ということでしたが、実際に海岸近くにやってくると想像以上の荒れっぷりでした.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
あの有名な東映のオープニング映像「荒磯に波」は犬吠埼で撮影されたものですが、その場所は現在は遊歩道が崩壊して立ち入りができません.犬吠埼の崖の下は遊歩道が作っては波で壊されの繰り返しで、残骸となっているところが多いのです.それだけ波が荒いということなのでしょう.
同じ場所ではないですが、なかなかの荒々しい波が撮れました.どんよりとした雲と海、そして岩.カラーで撮ってもモノクロの世界のような画像なので、だったらモノクロ(フィルムシミュレーションACROS)で撮ったほうが雰囲気出るかなと思ってアンダー目にして撮影してみました.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
犬吠埼から少し離れたところにもう一つ「長崎鼻」というところにも灯台があります.
自分はそこの誰もいない、隔絶された雰囲気、しかも灯台も犬吠埼のもののような華のある外見ではなくただの円筒状というのが好きで何度か訪れたのですが、この状況で行くのは自殺行為のように思えたので今回は遠慮しておくことに.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
日帰り温泉でまったりし、犬吠駅の売店で「ぬれ煎餅」や「まずい棒」など大量に買い込み、夕飯をいただき(初めて行ったところなのですがいまいちでした……)、外川駅のノスタルジックな様子を撮影して銚子の夕暮れ時を堪能しました.
FUJIFILM X-Pro3 + XF16-80mm F4 R OIS WR
9月だと18時くらいにはかなり暗くなってしまいます.
銚子電鉄の皆様、1日ありがとうございました.
個人的に思う銚子のベストシーズンは7月でしょうか.青々と育った野菜畑の中を走り抜ける銚子電鉄、入梅イワシのシーズンなどももちろんあるのですが、海が近いこともあって都心部よりも気温の上昇が抑えられるのでやや涼しいのもポイントです.冬場も気温低下が緩やかなのでサバ好きのかたは冬も狙い目かもしれません.