2013/11/03

リコー GR DEEP WORLD

Category: カメラ・写真,書籍 — Annexia @ 23:52

RICOH GR

 GRを特集したムック『リコー GR DEEP WORLD』が発売されました.

 GRを扱ったムックはこれで3冊目であり、以前のGR DIGITAL各機種の時もこの手の本は何冊か出ています.
 が、この本は表紙からしてわかるように、ちょっと趣向が異なっています.
 GRで撮影した写真が掲載されていますが、開発者によるインターバル合成を使った星空写真であったり、ワイコンなどのアダプタを装着してのマクロ昆虫撮影や、学研の「大人の科学マガジン」の二眼レフを改造して二眼レフ風味のカメラを作ってみたりと、GRを楽しんで使っている写真が多いように感じました.
 また、この手のムックにありがちな開発者インタビューもちょっとハジけています.試作で3台だけ作ったローパスフィルタ「アリ」のGRについてやら、ファームアップで実は1/8000秒の電子シャッターモードも使用可能なこととか、GXRのバッテリを使った拡張バッテリ(開発者自らメーカー保証外です、とかいってる)、果ては「シグマDP用のバッテリDP-41とも実は、互換性がある」なんてことまでバラしてしまってます.高いお値段で純正のバッテリや充電器を売っているのに、他社の安い製品をアピールして大丈夫なのでしょうかw かくいう自分もシグマのバッテリと充電器を使用していますが.

 開発者が星の写真を撮りたいからとインターバル合成モードを搭載したりと、GRは作っている側の写真好きが伝わってくるカメラです.このムックからはその魅力が伝わってきます.

2013/10/25

RICOH THETA

Category: カメラ・写真 — Annexia @ 22:18

 「全天球カメラ「RICOH THETA」の国内発売が決定」

 海外ではすでに発売開始されているリコーの「THETA」が日本でも発売されるとの発表がありました.

 「THETA」は1枚のバーのような形態をした物体の両面にカメラが取り付けられており、撮影することで全天球、つまり360度すべての方向の写真を撮影するカメラです.
 撮影した画像はそのまま見ると歪んだ画像でしかありませんが、専用のアプリを使うことでぐるぐると自由に回転させてあらゆる方角を見ることができます.イメージ的にはGoogleMapのストリートビューに近い感じでしょうか.その場で1枚撮影しておけばそこからあらゆる方角の写真を切り出すこともできるのです.
 撮影した画像をぐるぐると回転させて眺めていると感じることですが、まるでその場にいるような気分にもなり、そしてその場の雰囲気をそのまま記録したような写真が撮影できます.

 同じような技術は、かつてAppleがQuickTime VRとして開発したことがありますが、撮影には水平をきちんと出して細かく角度を変えながら沢山の写真を撮影し、それを時間をかけて合成するという手間がかかりました.それをボタン一押しで水平も自動検出して撮影できるようになったのですから、技術の進歩の凄さを感じます.

 お値段は44,800円.
 かなり欲しい… のですが、この秋はもろもろ出費もかさんだりしているので、実際に手にするのはもう少し先になりそうです.

2013/10/20

無印良品 フランネル小物ケース

Category: カメラ・写真 — Annexia @ 20:15

Canon IXY 3

 無印良品の「フランネル小物ケース」を購入しました.

Canon IXY 3

 このケース、RICOH GRを収納するのにぴったりのサイズなのです.
 同じ製品でもあります.薄手ですがクッションも入っており、これで600円なのでなかなかのお値打ち品です.

2013/10/18

カメラ新製品まとめ

Category: カメラ・写真 — Annexia @ 23:59

 ここ2週間くらいで一気に大量のデジカメが発表になったので、それぞれの機種(一部レンズあり)の印象などをまとめてみます.
 順番は時系列で.のってないものは興味がないか忘却の彼方ってことで.

ニコン D610
・D600のマイナーチェンジ.ホントに細かいところをいじっただけ.以前だったらD600sとかつけるところなのに、ネーミングのポリシーが変わったのでしょうか
・「連写性能で不満があったので改善しました」っていって、秒5.5コマから秒6コマってかなり微々たる差だと思うのですが

ペンタックス K-3
・K-5/K-5IIの後継機
・本来は手ぶれ防止機能として開発されたSRを応用してローパスフィルタレス機なのに疑似ローパスフィルタとして機能させるメカニズムを装備.ペンタックスはこのSRを使ってイメージセンサーのゴミ取り機能やら、撮影した画像を水平がとれるように修正する機能など、骨の髄まで使い尽くしている.こういう「変態的」ともいえる機能こそがペンタックスの人気の秘訣だと思う

ソニー α7/α7R
・かつてから噂されていた、「フルフレームのNEX」
・メカニズム的にはNEX系なのに、「α」の名前を冠し、外見もα系統のペンタプリズム状のものを備えている.もちろん中身はペンタプリズムではなくEVF(電子ビューファインダ)
・今回からNEXの名前は廃止になり、αに一本化されるとのことでこのようなことになったようだけど、「α」という名前のついたカメラなのにマウントが2種類、センサーサイズも2種類、計4種類の仕様が混在するなど、まさにカオス
・将来的にはミノルタから受け継いだAマウントがフェードアウトする可能性が濃厚
・4種類ものマウント×フォーマットに対応したレンズを開発するのはソニーも大変そう.レンズのリリース状況で今後の方針が占えると思う
・α7/α7Rと似た製品が2つ同時に発表されたけど、この両者はセンサーサイズもAF方式も違うので、もっとわかりやすく別の型番を付けたほうがよかったんじゃないか
・キャッチフレーズが「誰も作らなかったカメラ」なのだけど、正直言うとどこがそうなのかわからない.NEXをフルフレームにしてαっぽくしたのが「誰も作らなかった」といえるのかどうか
・正面から見るとDSC-RX1にペンタプリズム風の三角形の屋根やグリップを追加してみました的な「CADで適当にくっつけてみました」感がにじむけど、実物を見ると「思ってたよりもいいじゃん」ってなるらしい.たぶん凝集感のなせる技じゃないかと

ニコン D5300
・D5200の後継機.これもマイナーチェンジ
・キャッチフレーズで画素数をいまさら触れているあたりからして、ウリの少なさを感じる

ニコン AF-S NIKKOR 58mm f/1.4 G
・現代によみがえった、ノクトニッコール
・ふつうは画像の周辺部では像の流れがあって星や照明のような点光源の形状がゆがむのだけど、それを徹底的に修正したレンズ
・ノクトニッコールはF1.2だったけどこれがF1.4なのはFマウントでAF機構を組み込んだことから来る制約らしい

パナソニックLUMIX DMC-GM
・マイクロフォーサーズ規格で、というよりもレンズ交換式で最小のデジカメ
・とにかく小さい.もっとマウントの小さなペンタックスQ7よりも小さく、一回りセンサーサイズの小さなレンズ固定式のソニー DSC-RX100よりも小さい
・ボディカラーのオレンジが気に入った.標準のズームレンズも小さくてよいのだけど、これに14mm(フルフレーム換算28mm)を付けてぷらぷらと持ち歩きたい
・個人的にはマイクロフォーサーズの生きる道はこのコンパクトさにあると思うので、この路線をつきつめてほしい
・コンパクトの代償か、シャッター速度によってはローリング歪み(高速で動く被写体を撮るとゆがんで撮れる)が出る

富士フイルム X-E2
・X-E1の後継機
・X-E1に位相差AFを付加し、AF速度など諸々を高速化、Wi-Fiを搭載するなど順当進化
・X-Trans CMOSやフイルムシミュレーションなど、カメラ好き&オールドファン好みの装備は魅力(自分も結構好き)なのだけど、一般の人を引きつける魅力が弱そうな気も

富士フイルム X-A1
・Xシリーズの廉価版モデル
・XシリーズのウリであるX-Trans CMOSを採用せず、一般的なベイヤー構造のCMOSを採用してコストダウン.X-Trans CMOSって独自製品なのでコスト高なのでしょうか
・レンズキット価格で比べると、X-M1が76,300円、X-A1が62,900円(いずれもフジヤカメラ)なので15,000円近い価格差は大きい

 これだけ一気に発表されると、どうしても影の薄い製品も出てきますね.秋に発表があるのはフォトキナの影響もあるんでしょうけど、今年は開催年ではない(偶数年のみ開催)ので別にもうちょっと発表時期をずらしてもよかったんじゃないかという気もします.

 個人的に目を惹いたのはパナソニックの Lumix GMですね.あの小ささは魅力です.現状の日々持ち歩きカメラであるGRをリプレースするほどでもなく、もちろんDSC-RX1やD700のリプレースにもならないので購入はしませんが、この一連の新製品ラッシュではいちばん気に入りました.

2013/10/17

α7とRX10(その2)

Category: カメラ・写真 — Annexia @ 22:12

 前回、ネーミングとか本来の製品とは関係のないところであれこれと書いたので、本来の性能面等について思うところを書いてみます.

■ α7R / α7共通
・「約126.9×94.4×48.2mm」というサイズは、マイクロフォーサーズ機であるOM-D E-M5と遜色ないサイズ、重量もほぼ同じ.このサイズと重量は素晴らしい
・一眼レフライクなペンタ部の形状をしているが中身はEVF.ペンタプリズムっぽい形状は従来の呪縛にとらわれているような
・ボディの周辺部のカーブはDSC-RX1に似ている
・背面のボタンなどの配置もDSC-RX1に似ている.親指AFの機能をレバーで選択式にしたのはGRっぽい
・RX1になまじ似ているので、ペンタ部分とかグリップとか、正面から見たときのパーツをとってつけた感が強くてなんだかちぐはぐ
・レンズマウントはフルフレームのEマウントということで「FEマウント」.キヤノンの「EFマウント」と紛らわしい.アダプタを介してAマウントのレンズが使えたり、従来のAPS-C用Eマウントレンズを装着すれば自動的にクロップされたりするが、専用レンズは同時発表の5本
・とかなんとかいっても、フルフレームなのは素晴らしい

■ α7R
・3,640万画素のローパスフィルタレス
・AFはコントラスト検出式.まがりなりにも一眼レフライクな形状をしていてRX1と同じAF速度だったらちょっと批判されそうだけど、大丈夫?

■ α7
・2,430万画素のローパスフィルタあり
・AFはコントラスト検出+位相差
・ボディのみ価格で13万円ちょいで売り出しってのは魅力

■ DSC-RX10
・RX1やRX100と同じシリーズに含めてよいのかビミョウなボディデザイン
・裏面照射1インチCMOSはRX100M2と同じ
・24-200mm F2.8通しレンズはオールマイティな感じ.その代わりレンズが巨大
・防塵防滴構造はオールマイティな感じ.
・RX1/100やα7にもない、軍艦部分の液晶インジケータ.なぜこの機種だけ唐突にこれが?
・RX1とRX100の間を埋める機種を期待していたのに「コレジャナイ感」

 余談ですが、個人的なソニー製品の隠れた注目点として「型番」があります.意外と製品の特徴がここに現れていたりして、Cyber-shotはすべて「DSC-」つまりDigital Still Cameraの頭文字を取った型番が付けられており、一眼「レフ」だったときのαは「DSLR-」つまりDigital Single-lens Reflexの頭文字が付けられていました.
 トランスルーセントミラーになって一眼レフから「レフ」がなくなったときには「SLT-」、Single Lens Translucentの頭文字、NEXはそのままベタに「NEX-」で、今回のα7R/α7は新たな型番「ILCE-」になりました.ILCEがなにを示しているのかわかりませんが、なんらかの意味があるのでしょう.