2013/07/06

FlashAir 16GB/CLASS10

Category: カメラ・写真,物欲 — Annexia @ 18:27

SONY DSC-RX1

 新しいFlashAirが出るというニュースを見たので購入してみました.

 FlashAirは東芝製の無線LAN内蔵SDカードです.
 無線LAN内蔵SDカードは数社から発売されており、自分もEye-FiPQI AirCard、そして旧型のAirFlash(→レビュー)を使用してきました.

 それぞれ一長一短があって、自分の使用環境とからめてまとめると、
■ Eye-Fi
 ○ RICOH GRでは標準サポートされており、カメラ側からWi-Fiのon/offやダウンロードする画像が選択できる
 × 標準では画像を選択してダウンロードできず、スマホのアプリも対応していない
 × 8GB/CLASS6までしかなく容量速度ともに不足 → のちに16GB/CLASS10が出たので解決
 × Wi-Fiのon/off制御を標準で持っていない

■ PQI AirCard
 ○ microSDアダプタにWi-Fi機能を搭載しているので、好きな容量と速度のmicroSDカードと組み合わせて使える
 × DSC-RX1では本体からAirCardをいったんはずさないとWi-Fi設定画面がリセットされない
 × 3ヶ月ほど使ったところでMacBook Retina13のSDカードスロットで認識しなくなった

■ 東芝 FlashAir
 ○ SDカードに最初から入っている画像のプロテクトon/offでWi-Fi制御ができるのはわかりやすい
 × 8GB/CLASS6までしかなく容量速度ともに不足 → 今回の製品で解決
というような感じになります.

RICOH GR

 新旧のFlashAir.写真ではわかりづらいですが、旧型の8GB/CLASS6のほうが「FlashAir」やその下の青いマーク、「TOSHIBA」の文字がメタリックになっていて高級感があります.実際、購入価格は8GBのほうが高かったです(今は8GBのほうが安い).

 使い方は従来と同じ.SDカード内にあるこの画像をプロテクトしているあいだは無線LANはオフになり、プロテクト解除すると無線LANがオンになります.ちなみにこの画像、好きな画像に差し替えることができます.
 標準ではカメラの電源が入ると自動的に無線LANも起動し、5分間アクセスがない場合は自動的に無線LANがオフになるようになっていますが、それだと撮影のたびに無線LANが起動してしまいバッテリの消耗につながってしまうので自分は上記のように手動にして使っています.

 初期設定はスマートフォンからもできますが、MacOS X/Windows用に専用アプリも用意されています.
 ここで無線LANのSSIDやパスワードも変更可能ですが、なぜか初期状態ではMacBook Retina13のSDカードスロットではエラーが出て設定変更できませんでした.

 実際に使ってみた感想を.
 撮影する分には普通のSDカードと変わらないので、その点ではとくに指摘するようなところはありません.
 素晴らしいと思ったのは無線LAN周り.公式発表では無線LANの通信速度が30%アップとされていますが、それ以上に改善されているのが接続までの時間.カメラ側の設定を変えて無線LANを起動し、iPhoneの無線LANアクセスポイントを見に行くとすでにアクセスできる状態になっているのです.自宅や会社など通常は無線LANにつながっている状態だと手動で切り替える必要がありますが、屋外などではすぐに接続されるのでかなりストレスフリーです.
 また、iPhone/Android用アプリも公開されています.ダウンロードしたい画像を手動選択、またはすべてをダウンロードする機能を備えており、シンプルながら使い勝手がいいです.RAWファイルなど表示させたくないデータについては、拡張子を登録することで表示させない機能も装備されています.

 スピード、性能、使い勝手などにおいてバランスのとれた製品だといえます.価格もEye-Fi Mobi 16GBで8,000円くらいするのに比べると5,500円程度で買えるので魅力的です.

2013/06/27

DSC-RX1R

Category: カメラ・写真 — Annexia @ 23:34

 ソニーのレンズ固定式フルフレームデジカメDSC-RX1の新型としてDSC-RX1Rが発表されました.

 違いはたったの1点だけ、ローパスフィルタがなくなったことです.

 ローパスフィルタを外すのは昨今のデジカメでは一種のブームとなっており、ニコンのD800/D800EやペンタックスのK-5 II/K-5 IIsのようにローパスフィルタの有無で2種類の製品を出すメーカーもあります.手持ちのデジカメでは、先日購入したGRがローパスフィルタレスです.

 デジカメにローパスフィルタが使われている理由について素人なりに簡単にまとめると次のようになります.
 デジカメにはCCDやCMOSなどと呼ばれる、画像を記録するためのイメージセンサーが搭載されています.一般的なイメージセンサーは「ベイヤー配列」と呼ばれる独特のパターンで赤緑青の3原色の各色をそれぞれ検知する素子が敷き詰められています.そのベイヤー配列独特の並び方の関係でモアレ(意図しない縞模様)や偽色(本来とは異なる色)が発生します.そこでモアレや偽色を防ぐためにセンサーの前にフィルタをつけて微妙に画像をぼかす必要が出てきます.その役目をするのがローパスフィルタです.

 ローパスフィルタがないことでくっきりとした画像を得ることができると話題になったのは、やはりシグマからFoveonイメージセンサーを搭載した一連の製品が登場したからでしょう.Foveonイメージセンサーは「ベイヤー配列」とはまったく異なり、赤緑青の素子が1枚ずつ合計3枚重なっている構造のため原理的にモアレや偽色が発生しません.なのでローパスフィルタの必要性がないのです.
 Foveonの登場により、「ローパスフィルタ=画質を悪化させる」というイメージが徐々に形成されて、その結果としてローパスフィルタのない製品を求める声が大きくなってきたというわけです.

 が、わざわざ必要性のないパーツを取り付けるほどカメラメーカーも馬鹿ではありません.ローパスフィルタを外すことによる弊害も当然ながらあります.上でも書いたように、モアレや偽色が発生しやすくなるのです.具体的にいえば、規則正しい縞模様のあるビルの外壁を撮ればモアレの発生する可能性は高いですし、自分の体験したところでは白色LEDをつかった列車の行き先表示板を撮ったときに虹色になったりもしました.
 しかしながら毎回発生するものでもなく、被写体によっても発生頻度も違うなど、非常に悩ましい存在であったりします.

 ここでDSC-RX1に話を戻すと、RX1にはローパスフィルタは搭載されているものの「多点分離光学ローパスフィルター」と呼ばれる「放送用ハイエンド業務用カメラなどにも搭載されている」製品が使用されており、画質の低下を極力防ぐような構造になっています.実際に撮ってみてもRX1の画像は非常に先鋭で自分なんかは十分な満足感を得ていました.
 なのですが、こうしてローパスフィルタレスの製品、DSC-RX1Rが登場したというのは、市場からの要望が大きかったのか、それとも最初から2種類で展開したかったのだけど様子見をしていたかのどちらかでしょう.発表会の記事によると「オールマイティな存在はあくまでもDSC-RX1であり、DSC-RX1が販売の中心になると想像している」とのことで、やはり「多点分離光学ローパスフィルター」には自信を持っているようです.
 ちなみにRX1Rの末尾の「R」はResolution、つまり解像度を意味するそうです.

 ではどれほど違うのでしょうか.さっそく海外のサイトで比較している記事がこちらにあったので見てみました.リンク先のページではRAWで撮影した画像を比較していますが、わずかにRX1Rのほうがシャープに見えますが、その反面モアレや偽色が気になります.ただ、テストチャートなどで等倍にしてじっと見て少しの差なので、普通に撮影していてどれほど違いがあるのだろうかという気がしますね.

 RX1Rの登場後もRX1は併売されるそうです.このあたりはD800/D800EやK-5 II/K-5 IIsのようにローパスフィルタの有無で選択できるようにするという方針のようです.
 解像度はほんのわずかに低下するけどモアレや偽色の出にくいRX1、解像度を極限まで求める代わりにモアレや偽色の出るリスクの高くなったRX1Rという感じでしょうか.

 ちなみにメーカーとして想定している販売価格は同じですが、現状は8,000円ほどRX1Rのほうが高いようです.発売から日数がたってくるにつれてだんだんと同じような値段にこなれてくるのかもしれません.
 ローパスフィルタってカメラのパーツのなかでも高コストなパーツだと言われているので、それがないにもかかわらず同じないしは高価格で売られるというのはメーカーにしてみれば利益率が高そうです.

2013/06/09

GRとEye-Fi

Category: カメラ・写真 — Annexia @ 22:10

 GRには標準で無線LANを搭載していないため、iPhoneなどに写真を転送することができません.
 が、無線LAN機能を搭載したSDメモリカード「Eye-Fi」に対応した機能が用意されており、それを使うことで簡単に転送をすることができます.

Apple iPhone 5 + Hipstamatic

 自分が使用しているEye-Fiカード.8GBのほうはGR DIGITAL IIIのときに購入したものです.CLASS6のためRAW撮影などをすると待たされます.16GBのほうはGRになってから購入.CLASS10でなおかつ無線LANの転送速度も上昇しているとのことで、これから購入するのであればこちらをオススメします.

 自分はGR DIGITAL IIIのときに初めてEye-Fiを使用しました.この頃はEye-Fiに対応しているとはいってもメニューから設定等をすることができず、常時無線LAN機能オンのためバッテリの消費も激しく使い物にならず、すぐに普通のSDカードに戻してしまいました.
 GR DIGITAL IVになって無線LAN機能のオンオフがメニューからできるようになりましたが、画像は一括転送しかできなかったので、大量に撮影した場合には1枚だけ欲しかったとしても全部転送しなくてはならないため非常に時間がかかって不便でした.

 GRの設定画面.Eye-Fiカードが入っていると、こうして転送設定ができます.

 GRの転送画面.転送したい画像を選べると同時に、こうして画像サイズを縮小することもできます.
 「サイズ変更なし」だとLサイズで撮影した場合には1,600万画素、4,928×3,264ドットで転送され、「S」サイズで560万画素、2,912×1,936ドット、「XS」サイズで110万画素、1,280×864ドットで転送されます.

 iPhoneのEye-Fiアプリです.無線LANのアクセスポイントをEye-Fiカードに切り替え、アプリを起動するとあとは自動で受信してカメラロールに保存されるので簡単です.
 転送が終わったらGRの無線LANもオフになるので手間いらずです.

 最近はカメラ内に無線LANを内蔵したデジカメも増えてきており、GRがなぜ無線LANではなくEye-Fiにこだわるのかはよくわかりませんが、うまくカメラの一機能として使えるようになっているのでこれはこれでアリなのかもしれません.
 ただし、IIIやIVのときもそうでしたが、たまにEye-Fiカード自体を認識せずSDカードがないという表示が出たり、カードが壊れているので再フォーマットするような指示が出ることがあります.電源を切ってカードを入れ直せば直るのですが、このあたりもファーム更新でなんとかしていただきたいものです.

2013/06/08

GR

Category: カメラ・写真,物欲 — Annexia @ 22:53

 しばらく前、5月24日のことですが、リコー(正確にはペンタックスリコーイメージング)のGRを購入しました.

 GRシリーズはGR DIGITAL IIのときに初めて購入し、III、IVとモデルチェンジのたびに買い換えてきたので、これで4台目となります.今までは発売からしばらく時間が経って値段がこなれたところを購入していたのですが、今回だけは発表のあった直後にカメラ店に予約を入れて発売日に購入しました.これにはいくつかの理由があって、一つは今回のGRがとても素晴らしいこと、そして話題性が高いこともあって早めに購入するのであれば予約が必要だろうと考えたこと、そして自分の予測では待っていても値段はそれほど急激に下がらないのではないかと判断したからです.
 値段についてですが、デジタルカメラの価格には大きく2つのパターンがあります.1つは発売直後からすぐに値段が落ちていく機種.そしてもう1つは多少の変化はあるものの後継機が出るまではそれほど下落しない機種.大半の機種は前者になりますが、一部の機種、たとえばソニーのDSC-RX1やニコンやキヤノンのハイエンド一眼レフなんかは多少の下落はあれど、大きく値崩れするようなことはありません.こうした各社のフラッグシップ機種はそれ相応の高性能なパーツを使用しているため卸値自体が一定レベル以上にあるからなのではないかと推測されます(価格をコントロールしているという側面もあるのでしょうけど).
 今回のGRはAPS-Cサイズの大型撮像素子、それに見合った高性能なレンズ、高速で画像処理を行うための電子回路といったところから普及レベルの機種よりコストがかかっているであろうことが考えられます.同様にレンズ固定式のデジタルカメラでAPS-Cサイズの大型撮像素子を積んだ機種はどのメーカーもやはり高値安定で、仕様の違いなどで一概に比べられませんが急激な価格下落はないのではないかと見たのです.
 これらのことから価格下落をじっと待つよりも早めに入手すべきであろうという判断をしました.まあ、一言でいえば、それだけ欲しいカメラだったということなのです.

Apple iPhone 5(トリミング)

 前置きが長くなりましたが、これが今回購入したGRです.GR DIGITAL IVを下取りに出して購入しました.
 また、いつものようにグリップは買ったその日のうちに剥がして、採寸して革張りにしました(写真はオリジナルのゴムグリップ).

Apple iPhone 5 + Hipstamatic

 同時に購入したのは充電器とバッテリ、液晶保護フィルム.今回から充電器はオプションとなり、USB経由で本体充電になったのですが、個人的にあんまり本体充電は好きではないのです.ただし、購入した充電器とバッテリは純正ではなくシグマ製のDPx Merrill用のものです.実は同じバッテリが使われており、しかも半値に近い値段で購入することができるのです.もちろん、他社のバッテリを使用するのはリコーは推奨しないでしょうから、このあたりは各個人のリスクでって話にはなりますけど.

Apple iPhone 5

 ボディ上面.電源スイッチ、シャッター、モードダイヤル、フロントダイヤルといった基本的な構成はそのままです.最初に手にしたときから指の収まる感じや操作性は前機種と変わらないものでした.
 モードダイヤルの内容自体は変化しており、ペンタックスとの合併を感じさせる「TAv」モードが追加されています.Tvモードはシャッター速度優先で絞り値を自動調節するモード、Avモードは絞り値優先でシャッター速度を自動調節するモード、ではTAvモードはなにかというと、シャッター速度と絞り値をセットすると、それにあわせてISO感度を変化させるモードなのです.デジタルカメラになってISO感度を自由に設定できるようになった結果生まれたモードといえます.ちなみに、他社でもMモードつまりマニュアル設定になっていてもISO感度をオートにしておけば自動的に適正露出になるようにISO感度を変化させてくれる製品はありますね.

Apple iPhone 5

 背面.最大の変化は親指AFボタンが新設されたことでしょう.大半のカメラはシャッター半押しでAFが作動しますが、中級クラス以上の一眼レフカメラにはそれとは別に背面にAFボタンが装備されています.親指で操作するため「親指AFボタン」などと呼ばれます.これを使うことでフォーカスとシャッターは別ボタンで操作できるというメリットがあります.さらにこのボタンにはレバーが装備され、AE/AFロック(設定でどちらかのみも可能)またはコンティニュアスAF(押している間は常にAF測距し続ける)を切り替えて使用することができるのです.非常に魅力的なポイントです.

Apple iPhone 5

 側面には「Effect」ボタンが新設されました.文字どおりこれを押すと写真にエフェクトをかける設定画面が表示されるのですが、設定で別のものを割り当てることも可能であり、Fn1/2に続く3個目のファンクションボタンとして使用可能です.自分はエフェクトは背面のADJ.レバーに割り振り、ここは35mmクロップを割り当てました.
 また、このボタンには2つの機能が割り当てられています.1つは撮影時に長押しすることで液晶モニタの画像を絞り値にあわせて表示させる絞り込みプレビュー機能、そしてもう1つは再生画面で押すとEye-Fiの転送画面が起動する機能(もちろんEye-Fiカード使用時のみ).とくにEye-Fi転送機能はメニューから呼び出す必要もなくすぐ転送できるためとても重宝しています.

 メニュー等の構造は、GRD4までとほぼ同じです.が、いくつかの機能が省略されています.
 たとえば、従来は設定変更をしたときにADJ.レバーもしくはシャッター半押しで決定する構造になっていたのがシャッター半押しで決定できないようになりました.自分はシャッター半押しを多用していたのでちょっと不便になりました.また、色調整に関してもマゼンタやイエローなど個別の色の強さを設定できていたのが省略されてしまいました.
 その反面、今まではできなかったボディ内RAW現像などに対応するようになりました.



 実際に撮ってみた感想など.

RICOH GR
F3.5 1/40秒 ISO1000

 歪曲の少ないレンズなのがわかります.建物を撮る自分としてはこのレンズは理想的です.

RICOH GR
F2.8 1/40秒 ISO1600

 ISO1600程度ではノイズもまったく気になりません.個人的にはISO3200くらいまでは普通に使える印象です.

RICOH GR
F2.8 1/40秒 ISO1600

RICOH GR DIGITAL IV
F2.5 1/11秒 ISO200

 中心部をトリミングしたもの.以前に同じ場所でGRD4で撮ったものもあるので比較.画角は同じですが、画素数が違うので等倍で切り出すと画角が少し違って見えます.
 撮像素子のサイズの差がはっきり出ているようです.

RICOH GR
F3.5 1/5秒 ISO1600 エフェクト:ブリーチバイパス

 GRD4から搭載されたエフェクト、ブリーチバイパスが引き続き用意されています.こうした被写体にはよくあいます.

RICOH GR
F2.8 1/40秒 ISO500

 マクロモードで.GRD4より性能的にダウンした数少ないポイントの一つに、寄れなくなったということがあげられます.
 GRD4までは1cmマクロと呼ばれる、レンズ前1cmまで寄れるマクロが大きなウリだったのですが、撮像素子のサイズが1/1.7インチからAPS-Cに大幅にサイズアップしたことがマイナスに作用し、最短撮影距離がレンズ前10cmになってしまいました.今までの感覚で被写体に近づくとピントが合わなくてちょっと慌ててしまいます.

RICOH GR
F2.8 1/40秒 ISO400

SONY DSC-RX1
F2 1/80秒 ISO200

 ボケの比較.日時は異なりますが、同じものを撮っていたので比較を.
 画角(28mmと35mm)、解放絞り値(F2.8とF2)の差が現れています.

RICOH GR
F2.8 1/350秒 ISO100

 小ぶりなサイズの紫陽花.紫陽花の青から紫、ピンクがかった色合いはデジカメによっては思った通りに色が出ないことがありますが、これは合格ですね.リコーのデジカメのホワイトバランスは優秀です.ただし、この写真もそうですが自分の好みもあってホワイトバランスのパラメータを暖色系に少し振った状態にセットしています.



 まとめです.
 上記でも比較したように、レンズ固定式のデジタルカメラとして自分はDSC-RX1も使用しています.フルフレームの撮像素子を備えているだけあって画質はやはり素晴らしく、ISO6400でも十分使える高感度、ボケの美しさなど申し分ありません.が、やはり普段から鞄に入れるにはサイズが大きく、重量もかなりこたえます.
 GRはAPS-CサイズセンサーということもありRX1にはかないませんが、レンズ沈胴式のコンパクトで軽量なボディは普段から鞄に入れておけるカメラとしては見逃せないポイントです.
 GRは機動力の高さと画質の良さを高次元でまとめた、オススメできるカメラです.28mm単焦点なのでいわゆる「普通の人」には勧めづらいところではありますが、カメラを趣味としてたしなんでいる方にとっては単焦点の魅力は理解いただけるであろうし、28mmという画角を好まれる方にはきっと満足のいくカメラになるのではないかと思います.

2013/04/17

GR発表

Category: カメラ・写真,物欲 — Annexia @ 22:51

 リコーから「GR」が発表されました.

 リコーは銀塩フィルム時代から小型で高性能な「GR」という名前のついたカメラを作ってきました.
 1996年のGR1から始まり、GR10、GR1s、GR21、GR1V.そして数年のブランクを経て、そのデジタル版であるGR DIGITAL/II/III/IVを2年おきにリリースしてきました.
 その最新モデルが、今日発表された「GR」です.

 GR DIGITAL IVの次なので、GR DIGITAL Vになるのではと予測されていたのですが、VどころかDIGITALの名称もなくなってシンプルに「GR」のみとなりました.これは「GRシリーズの集大成、総決算として『GR』と名付けた」という理由からだそうです(デジカメWatchの記事より).

 GRのプロモーション映像です.

 当初、これの英語版の動画がリークされたときには、あまりの性能の高さにガセなんじゃないかと疑っていました.
 現行のGR DIGITAL IVより8mmほど横幅が大きくなった意外は奥行きや高さも1,2mm程度しか大きくなっていないというのに、撮像素子サイズはAPS-Cと一気に大型化されているのです.
 APS-Cサイズの撮像素子を搭載したコンパクトデジカメというとニコンのCOOLPIX Aや富士フイルムのX100S、ライカのX2なんかがありますが、どれもそれなりにサイズがあります.COOLPIX Aは最近出ただけあってGRに近いコンパクトさではありますが.

 GR DIGITALはIIから使い始め、III、IVと普段から持ち運ぶ常用カメラとして使ってきました.
 異常なほどのカスタマイズ性の高さ、銀塩フィルムらしいエフェクトなど使っていて楽しいカメラではありましたが、1/1.7インチという小型な(従来のコンパクトデジカメとしてはそれでも大型だったのですが)撮像素子サイズでは絞りをいじってもさして画像に変化が起きず、絞りすぎると回析ボケが出て画質が落ちるといった問題がありました.今回のAPS-Cサイズの大きな撮像センサーはまさにそうした問題を解決するものです.

 GRの寸法は、シリーズの初代である銀塩のGR1と同じだそうです.レンズも28mm F2.8とフルサイズ換算したときのスペックは同じ.
 フィルム時代からシリーズが続いていて、こうして同様のスペックの製品が出ているコンパクトカメラは他にはないような気がします.

 偉大なる普段使いカメラとして、購入したいと思います.というわけで予約しました.5月下旬が楽しみです.