2011/03/30
GR DIGITAL IIIのファームウェアがVer.2.30にアップデートされました.
単なるバグフィックスではなく、機能が追加されていくのがGR DIGITALのファームウェアアップデートの特徴なのですが、今回もいくつかの機能が追加されました.
・被写体追尾AF機能を追加
半押しで被写体を認識させることで、被写体が動くとピント合わせ位置も動いてピントを合わせ続ける
・Fn.ボタンに「AF/被写体追尾AF」切り替え機能を追加
上記の機能のオンオフをFnボタンに割り振ることが可能に
・シーンモード時にADJ.ボタンで設定変更可能な機能の追加
クロスプロセスなどのモード時にISO感度を変更できるようになった
・ホワイトバランス手動設定取込エリアの選択機能を追加
マニュアルホワイトバランスのデータ取り込み時に画面全体かスポットの選択が可能に
・セルフタイマー撮影時の電子水準器の表示
セルフタイマーをセットした後も電子水準器が表示されるようになった
なんといっても最大のポイントは自動追尾AFの装備でしょう.
追加機能の発表があったときに、自分はGR DIGITAL IIIで動体は撮らないし関係ないかなと思いました.が、試しに使っているうちに別の使い方が思い浮かびました.自分はマクロ撮影時にはAF枠を手動で移動させることが多いのですが、この自動追尾AFを使うことで最初に中央部分でピントを合わせておいて半押しのままフレーミングをすればそうした作業がいらなくなります.
追従速度は予想以上に速いです.テレビの映像で素早く動くようなものに被写体をあわせても追従します.
もちろん完璧ではなく、似たような形状をした他の物体にピントを合わせてしまうこともあり、またピントを微調整するモーターとギアから出ているとおぼしき音が断続的にして、やや耳障りで気になります.
世間一般のコンパクトデジカメに装備されている顔認識AFになど目もくれずに、追尾AFなんてものを惜しげもなくファームアップで提供するなんて、さすがリコーとでもいうかマニアックな路線を突き進んでいます.
2011/03/19

GR DIGITAL III
震災が起こる5日ほど前、先週の月曜くらいにMakro-Planar 50mm F2 ZFを購入しました.
50mm近辺のレンズはNikkor-H Auto 50mm F2(Ai非改造、D40用)、Planar 50mm F1.4 ZF、Nokton 58mm F1.4 SLIIを持っていますが、マクロレンズで寄れてなおかつ普通にも使えるような逸品が欲しいと思って購入することにしました.
AF-S Nikkor 60mm F2.8GやAi-S Micro-Nikkor 55mm F2.8などとも迷ったのですが、1段明るく標準レンズとしても使いでのあるこちらを選びました.

Nikon D700+Carl Zeiss Makro-Planar 50mm F2 ZF ISO200 F4 1/1,000秒
本当は先週末に試し撮りをして、この週末は長野方面にでかける予定でいたのですが震災の影響で見送り.いまは遠出をする気分にもなれないので、自転車で行けるところとして豪徳寺にやってきました.
着いてから気付いたのですが、お彼岸なのですね.入り口横では線香やお花を売るテントが出ていました.

Nikon D700+Carl Zeiss Makro-Planar 50mm F2 ZF ISO200 F5.6 1/250秒
梅が終わって桜はまだ先という、いまいちな時期でした.

Nikon D700+Carl Zeiss Makro-Planar 50mm F2 ZF ISO200 F5.6 1/2000秒
D700との組み合わせではピント合わせはかなりしやすいです.
このときは風が強くて布が激しく動いていたので、絞って撮りました.

Nikon D700+Carl Zeiss Makro-Planar 50mm F2 ZF ISO200 F2 1/350秒
1段くらい絞る方が画像が安定するのは大半のレンズにも共通することではありますが、このレンズの場合は絞り開放でも十分使えるレベルにあるのが魅力です.
絞り開放でこれだけ撮れれば文句の付けようがありません.
同じPlanarの名前が付いてはいるものの、50mm F1.4とはかなり違いがあります.50mm F1.4は絞りで画質が大きく変化しますが、こちらはほとんど変わらず安定しています.
Planar 50mm F1.4とNokton 58mm F1.4は似た傾向でNoktonのほうが解放でさらにゆるい画質なのですが、Makro-Planarと使い分けるとしたらこちらのほうが特性がハッキリ分かれて楽しいような気がします.ドナるとしたらPlanar 50mm F1.4でしょうか.
2011/03/08

GR DIGITAL III
GR DIGITAL III用に上海問屋製のSDHCカードを使っていたのですが、たまにカード自体を認識しなくなることがあるので、ここはひとつ信頼性の高そうなSDカードを買ってみるかと思い、サンディスクの8GB SDHCカードを購入しました.ExtremeではなくてUltraなので、速度的には「まあまあ」というレベルの製品です.そのぶんお安くて、2,300円くらいでした.

GR DIGITAL III
以前に使っていた上海問屋製のSDHCカードとともに.右の8GBがCLASS6、中央の16GBがCLASS10、左のUltra 8GBがCLASS4です.書き込み速度をXbenchで計測したところ、256KBのシーケンシャルライトで
上海問屋 8GB/CLASS6: 17MB/sec.
上海問屋 16GB/CLASS10: 15MB/sec.
サンディスク Ultra 8GB/CLASS4: 5MB/sec.
という結果になりました.CLASS6のほうが速かったりしますが、それぞれの最低保証速度がCLASS4が4MB/sec.、CLASS6が6MB/sec.、CLASS10が10MB/sec.であることを考えると、規定通りのスコアがきちんと出ていることがわかります.ただ、Ultra 8GBはカタログスペック上の書き込み速度は9MB/sec.出るとうたっていますが、自分の環境ではそこまでの速度は出ませんでした.
この3枚を並べていてなんとなく気付いたのですが、サンディスク製品だけがほんのわずか、横に並べて指で触って微妙にわかるくらいですが厚みがあります.GRD3やカードリーダにセットすると上海問屋製に比べてタイト感があります.そのせいか使い始めてから5日ほどたちますが、今のところ認識しないという症状は出ていません.ほんのわずかの厚みで接触の違いでもあるのでしょうか?速度の違いですが、GRD3では別に連写はしないので現状は困ったことはないですね.大量に撮ったときにMacに取り込む時間で違いが出るくらいでしょうか.
2011/03/04
3月5日(土)発売の富士フイルムのFinepix X100ですが、なぜかビックカメラでは先行発売をしているようで、3月3日の夜に渋谷東口店に行ったところすでにデモ機が置かれていたので触ってきました.
思ったことを箇条書きします.
■外見
・全体的にレトロすぎる外見
・シルバー部分の質感は暗めで、梨地も深めに刻まれていて高級感がある
・ロゴなどの表記は刻印で墨入れしているのに、ファインダ横の「MADE IN JAPAN」の文字はプリント.そのうち生産国が移動しちゃうとか?
■機能・操作性
・全体的にレスポンスが遅い
・AFは遅い.GRD3より少し速く、マイクロフォーサーズ機より結構遅い
・ピントリングはもうちょっと重みのあるほうが好み
・絞りリングの感触は悪くない
・クラシカルな操作系とプッシュスイッチなどが入り乱れていて操作は慣れが必要かも
・シャッター速度や露出補正のダイヤルは重みがありしっかりとした感触であるのに対して、パラメータ設定などに使用するダイヤルはスカスカで同じカメラとは思えないほど.もうちょっと全体的に操作感をまとめられなかったのか
・ファインダは素晴らしい.液晶ファインダ(EVF)も光学ファインダ(OVF)もどちらもいい.EVFの色味も偏りがなくてよくできている.が、自分はやはりOVFが好み
・OVFにスーパーインポーズでフレーム枠や情報が表示される様子は世代が一つ進んだかのようでちょっとした近未来感
画質については操作方法が把握し切れていないこともあって、きちんと設定して撮影できなかったのでコメントを差し控えます.というか、AF合焦のサインが出ても撮影した画像を見るとピントが合っているのかどうかよくわかりませんでした.デモ機だとあれこれ設定をいじられているので、操作方法をある程度把握してからいじらないと正確な判断は下せませんね.
フジのカメラ自体ほとんど触ったことがないせいか、数分いじっただけでは操作系に馴染めず、魅力がそれほど伝わってきませんでした.
私は普段遣いにGR DIGITAL III、どこかに出かけるときにD40またはD700を持ち歩いています.このサイズでAPS-Cサイズの撮像素子を採用しているのは魅力的ではあるのですが、GRD3の代替として鞄に入れるには大きく、かといってD40の代替にするとレンズの自由度を失うのでどうかなと思います.
そのうちまた店頭などで使ううちにじわじわと良さが理解できてくるのかもしれませんが、現状としては購入は見送りかなというところです.
2011/02/20
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昨日のブログに書いた、Aperture3のスライドショー作成機能についてです.
Aperture3は写真の総合的な編集・管理・出力をおこなうアプリケーションです.競合するアプリとしては、現像についてはLightroomやCapture One、各カメラメーカーの現像ソフト、管理についてはBridgeとかでしょうか.
Apple内のソフトの位置づけとしてはiLifeのiPhotoの上位に位置づけられます.ただし、iPhotoが1-2年に1回はアップデートされるのに対してApertureは更新頻度が少ないため、iPhotoのほうが新機能を搭載してくるなんてこともあります.GPSへの対応もiPhotoのほうが早かったと記憶しています.
管理している写真を出力・公開するための機能として、フォトブックの作成やスライドショーの作成機能が用意されています.また、FlickrやFacebookへ出力することも可能です.
そのスライドショー作成機能ですが、iPhotoやムービー作成ソフトiMovieのものに比べても細かな設定ができるようになっています.
個人的に気に入っているのが、静止画をスクロールや拡大縮小させて動感を出す「Ken Burns
エフェクト」です.iPhotoでは自動設定で処理されるので意図しない動きをすることが多々ありましたが(最新のiPhoto ’11では顔検出機能のサポートによって多少は良くなったようです)、Aperture3の場合は自動処理で気に入らない写真は手動で開始と終了を指定して動きを決めることができます.これが非常に便利で、写真として自分が注目させたいポイントを中心にズームさせることで静止画を見せるのとは違った効果を生むことができます.
もちろんBGMもつけることができ、iTunesからの曲を使うこともできます(DRM(著作権保護)のかかっている曲はNG).
こうして作ったスライドショーはMac上で見せるだけでなく、iPadなどのデバイス向け、YouTubeなどにもムービー書き出しができるので、気軽に他のかたに見せることもできます.