2010/09/15
オリンパス、解像感を向上させたフォーサーズフラッグシップ機「E-5」
オリンパスから3年ぶりにフォーサーズのハイエンド機である「E-5」が発表になりました.
あんまり厳しいことを書くのも気が引けますが、前機種から3年のブランクでこれはないだろうと思います.
他メーカーのデジタル一眼レフよりも小さな撮像素子サイズを持つフォーサーズ規格のしかもハイエンド機だというのに秒5コマというのは前時代的過ぎですし、最近出たペンタックスのローエンドモデルであるK-rにすら負けています.撮影速度が速ければいい写真が撮れるというものではないのは承知ですが、このクラスの製品を買うのであればさまざまなニーズに応える必要が出てきますので、性能不足感は否めません.
価格も20万円近いそうですが、それほど変わらない値段で他メーカーでは35mmフルサイズ機が買えてしまいます.防塵防滴といったところはさておき、基本性能だけで見比べればEOS 7DやD300sと大差ないか負けています.7Dや300sのほうが安いのに.そしてレンズなども充実しているというのに.
そう、そのレンズも同時発表されたのはマイクロフォーサーズのものでした.フォーサーズ機であるE-5には装着できません.同じ日に発表する必然性はゼロです.さらにいうと、インタビューページによると、「将来は一眼というとマイクロ一眼のことを指すようになる」「E-400、500、600シリーズのお客様の、小型・軽量に対するご要望には今後はPENシリーズでお応えしていきたい」とのことで、オリンパスは「一眼レフ」から撤退すると遠回しにいっているかのようです.
おそらくE-5はフォーサーズ最後の製品で、死に水を取るべく、E-3にマイナーチェンジを施してリリースしたのでしょう.フォーサーズ規格を立ち上げ、高い理想を掲げてE-1をリリースしたというのに結果としてこうなってしまった経緯は私にはわかりませんが、おそらく開発されていた方にとっては不本意なところではなかったかと思われます.
そういえば、1,2年前の京王線の車内にオリンパスでカメラを開発しませんか的な求人広告とともにE-3(だと思います)の写真が載っていましたが、いつしかその求人広告も見られなくなりました.求めていた人材が見つかったのか、探す必要がなくなったのかはあんまり深く詮索しないほうがよいのかもしれませんね.
2010/09/12
「”ミラーレス一眼” 改名宣言!!」なる記事が今発売中の日本カメラに掲載されています.
パナソニックがマイクロフォーサーズの製品をリリースしたときに「一眼」を名乗ったときから取りざたされているこの名称問題、各社が「○×一眼」といろいろなネーミングで呼称しているので統一したらどうなのかという趣旨の記事のようです.
日本カメラのライター22人に訊ねたところ、「一眼」という言葉がつくネーミングを提案した人が9人、残りの13人はそれ以外の言葉を使った名称を提案していました.一眼という言葉を用いない名称を提案した方々の多くからは、そう呼ぶことへの抵抗感が示されていました.
個人的には、そもそも「一眼レフ」という言葉をバラして「一眼」という言葉だけを使うことに違和感を感じますね.一眼レフ、英語でいうとSingle Lens Refrexの略であるこの言葉はバラしては成り立たない言葉ですし.それに、レンズが1個だから一眼だというのであれば、世の大半のコンパクトデジカメはおろか、携帯電話ですら一眼になってしまいます.
それではなぜメーカーが「一眼」という言葉を使いたがるのかといえば、やはり一眼レフが「高画質」「高性能」というポジティブなイメージを持っているからでしょう.
メカニズム的にはレンズ交換できるコンパクトデジカメという位置づけが最も近いので、「レンズ交換式デジカメ」というあたりが個人的には妥当な線かなと思います.
今は一眼レフの威光を借りているこのたぐいのカメラですが、電子技術が発展していけばそのうち光学技術+機械技術(ペンタプリズム+ミラー)を上回り、主力技術になるのではないかと思います.そういう点では、一眼レフという名称が前時代的な扱いを受ける日がやってくるのかもしれません.今は沈黙を続けているキヤノンとニコンがどういう動きを見せるのかも、今後を占う上で重要なポイントになることでしょう.
ただ、どんなに電子技術が進んだところで光の早さを上回るのは不可能でしょうから、高速な物体を捉える上では電子ビューファインダーは光学ファインダを超えることはないでしょうし、棲み分けがなされるのかもしれません.
ちなみに海外ではどう呼ばれているかというと、同記事によると「EVIL=Electronic Viewfinder Interchangeable Lens」が主流とのことでした.直訳するとレンズ交換式電子ビューファインダーカメラ.意味的にはたしかにあっていますね.でも「EVIL」(邪悪)という略称はどうなのかとw
2010/09/09
ペンタックス、6コマ/秒・手持ちHDR対応の「K-r」
ペンタックス、「K-r」「DA 35mm F2.4 AL」のオーダーカラー受注サービス
K-xに続いての多色展開です.そして今回はさらに色数の多いボディ12色×グリップ10色の120パターン、さらにさらに35mm f2.4レンズが12色.
K-xのときに指摘されたネガを確実に潰してきたうえにこの多色展開というのはなかなかに魅力的です.
同時に発表されたコンパクトデジカメも、
カワダの「ナノブロック」とのコラボレーションモデル「PENTAX Optio NB1000」新発売
世界にひとつだけのデザインが手軽に楽しめるコンパクトデジタルカメラ「PENTAX Optio RS1000」新発売
と、変化球な製品がリリースされました.
NB1000のほうはボディ前面にナノブロック(レゴみたいなものでしょうか)形状になっていて、自分で好きなようにブロックを追加して色合いとかを変えられるようになっています.自分の手に合わせてグリップを作ったり、レンズフードも思いのままという実用性もアリといえばアリですが、そういうことをまじめにするカメラではないような気もします.
RS1000のほうは、ボディ前面に透明なパネルが取り付けられていて、六角レンチでそれを外して好きなシートを挟んで見た目をカスタマイズできるようになっています.
コンデジは中身的には旧モデルとそれほど変わってないような気がします.K-rなどの一眼レフに力を入れた都合もあって、コンデジのほうは根本的なレベルでの開発は進んでいないのかもしれません.
2010/09/01
カールツァイス、Distagon T* ZF.2/ZEに35mm F1.4を追加
以前から噂になっていた、Distagon 35mm F1.4が正式発表されました.
35mmはすでにDistagon 35mm F2がリリースされていますが、1段明るいF1.4の登場で選択の幅が広がりました.
Distagon 35mm F1.4といえばCONTAX時代にも発売されていたレンズであり、また、現行のニコンのラインナップにもMFレンズとしてAi Nikkor 35mm F1.4sがあり、さらにニコンでもAF化した製品を出すんじゃないかと噂になっていることもあって、どれほどの性能なのかが気になるところです.
気になるといえば、お値段はなんだか中途半端な1,385.71ユーロ.日本円に換算して15万円くらい.無理すれば買えないこともない絶妙な値付けが悩ましいです.

GR DIGITAL III
パープルフリンジにはUVフィルタが効果があるとの情報をネットで得たので、さっそく試してみることにしました.
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