X100V用のフード、Squarehood Model Vを購入しました.Squarehoodは初代、mkIIに続いて3つ目の購入です.mkIIの次がModel Vという名称なのは謎です.X100Vにあわせたのかなとも思いましたが、X100V専用品ではありません.
X100シリーズは5世代目のX100Vでレンズが変更となりましたが、レンズ先端のアクセサリ取り付け部の形状が共通のためフィルタアダプタやフード、さらにはワイド/テレコンバータも代々同じものを使うことができます.mkIIは先代のX100F用に購入しましたが、そのままX100Vにも使用できました.コンパクトで気に入っていた反面、フィルタが使えないのが難点でした.フィルタを使うには専用のアダプタリングが必要となるのですが、妙に間延びした感じになってしまい、ちょっとデザイン的にイマイチになってしまいます.なのでX100Fのときはフィルタなしで使用していました.
X100Vになってレンズ先端以外は防塵防滴構造となり、フィルタを取り付ければレンズ先端も防塵防滴になるので、やはりここはフィルタを使いたい…… と思っていたところにModel Vの発表を知り、フィルタも使えるとの表記を見て飛びついた感じです.
購入は今までと同様にスウェーデンのSquarehoodに直接注文しての個人輸入.お値段がModel V本体が63ユーロ、送料が高速便しか選べず22.03ユーロであわせて85.03ユーロ、日本円で1万円ちょっとでした.月曜の昼過ぎに注文を入れたらその日のうちに発送したとの返信があり、木曜の夕方には受け取ることができました.mkIIのときは10日ほどかかったことを考えてもずいぶんと早い到着です.
FUJIFILM X100V
FUJIFILM X100V
同梱物はフード(ベース部)、フード(先端部)、フード固定用イモネジ2個、キャップ、ドライバ.
シルバーの色味はX100V本体に比べて若干ギラッとした感じです.もう少し艶消し仕上げのほうがよかったかも.小傷や切削痕がわずかに見られますが、作りの精度に問題はありません.
FUJIFILM X70
手順1.レンズ先端のリングを取り外し、フード(ベース部)をねじ込みます.
FUJIFILM X70
手順2.フィルタを取り付ける場合はここでねじ込んでおきます.
FUJIFILM X70
フィルタまでねじ込んだ状態で上から見ると、なんか不格好に飛び出た感じに見えてしまいます.
FUJIFILM X70
手順3.フード(先端部)を取り付け、フードの傾きを調整しつつ左右のねじ穴にイモネジを取り付けて完成です.イモネジが直径1.5mm程度のサイズしかなく、フード先端が出っ張っているので老眼の始まった自分の目では取り付けに難儀しました.自信のないかたはフードと一緒に予備を売っているので買っておくのもいいかもしれません.
FUJIFILM X70
このように、フードの前後パーツの間にフィルタ1枚を挟み込むスペースが用意されている格好です.自分は富士フイルム純正の保護フィルタを使用しましたが、厚みのあるフィルタを使用した場合には、前後パーツに隙間が空いてしまいます.また、フィルタを交換するためにはイモネジを緩めて先端部のフードを外してフィルタを交換し、再び傾き調整しながら先端部フードを取り付けるという作業が必要となりますので、エフェクト的なフィルタを頻繁に使用されるかたには向いていない製品だと感じました.PLフィルタなんかも操作しづらそうです.
FUJIFILM X70
角形フードでファインダの邪魔にならないかやや不安だったのですが、さすが専用設計だけあってファインダから見える位置だけくり抜かれています.
FUJIFILM X70
FUJIFILM X70
mkIIとの比較.約1mmほどModel Vのほうが出っ張ります.とはいえ、フィルタを取り付けて1mmしか厚くなっていないというのは上出来です.mkIIでフィルタを使用するためにはアダプタリングが必要であり、その場合にはModel Vより厚みが増えてしまいます.
FUJIFILM X70
キャップは硬めのプラスティック製で(初代Squarehoodみたいな材質です)上からスライドさせて下側にある爪で引っ掛けて固定するような構造です.なんとなく経年劣化で爪が割れてしまいそうな雰囲気があるので、外すときにあまり力をかけずに丁寧に扱うほうがよさそうです.
なんといっても見た目の格好良さが素晴らしいです.人によって意見が分かれるでしょうけれど、自分は撮影する機材についても見た目がいいものを使いたいと考えているので買ってよかったと感じました.フィルタを頻繁に交換されるかたでなければおすすめできる製品です.
【2020.12.24追記】
Apple iPhone SE2
Apple iPhone SE2
Squarehood Model Vを装着したときのOVFのケラレについて質問をいただいたので撮影してみました.
上がOVFのみ、下がOVFにERFを表示させたもの.iPhoneで撮ったものと実際に裸眼で見る場合では若干のズレがありますが、だいたいこんな感じのケラレがあります.フードの切り欠きがある程度効果があるのがわかるかと思いますが、それなりにケラレますね.自分は下のようなERFを表示させた状態で撮影しているので右下の視界は最初からあまり見えてない感じです.厳密なフレーミングを要求される場合にはEVFに切り替えて撮影しています.
SQUAREHOOD Model Vが欲しいです。
x100v に SQUAREHOOD Model Vを付けても、防滴防塵は大丈夫そうでしょうか。
あとはOVFなどでけられないか心配です。
コメント by まさとし — 2020/12/24 @ 19:28
まさとしさん
コメントありがとうございます.
メーカーの説明では、X100Vはフィルタをつければ防塵防滴になるとのことですので、SQUAREHOODといっしょにフィルタをつけておけば大丈夫かなと思いつつ使っています.
ただ、どこかで見たのですがX100Vは同じ富士フイルム製でもX-Tシリーズなどの防塵防滴ほどにはしっかり防御されていないとのことなので、雨や雪には気を使ったほうがよさそうですね.
OVFのケラレはありますね.ただ、SQUAREHOODにOVFでケラレる部分に穴が開けられそこからも見えるので、右下が全く見えないというよりはフードの外枠が視野に入り込んでくるイメージです.
SQUAREHOOD mkIIだとケラレの心配はないのですが、オプションの延長リングを使わないとフィルタが取り付けられないのが悩ましいところです.
コメント by Annexia — 2020/12/24 @ 20:13
ありがとうございます。
x100vが欲しくて、かつ、雰囲気の良いスクエアフードを探していました。
SQUAREHOOD mkIIだとケラレないんですね。
見た目はModel Vが断然、好みです。
ケラレが許容範囲か気になりますね。
コメント by まさとし — 2020/12/24 @ 21:14
SQUAREHOOD mkIIでもOVFで見るとちょっとだけケラレるのですが、自分はOVFで撮るときにはERF(右下にEVF映像を出す機能)を使ってピントチェックするので、ほとんど気にならない感じですね.
ブログ内容に追加をして、Model Vを装着した状態でのOVFの見え方を載せてみました.参考になりますでしょうか?
コメント by Annexia — 2020/12/24 @ 22:25
SQUAREHOOD Model Vの追加写真等、本当にありがとうございます。
OVFについて色々と調べてみると、他の機種、組み合わせでも多少なりもとケラレが発生するということも知りました。
実際に使ってみないと、それが許容範囲かはわかりませんが、大変参考になりました。
ありがとうございます。
また引き続きよろしくお願い致します。
コメント by まさとし — 2020/12/25 @ 10:04
メーカーから以下の回答がありました。
スクエアフードの構造上、残念ながら
AR-X100(アダプターリング)とPRF-49(プロテクト
フィルター)を付けた状態でModel Vの取り付けは
できません。
なお、プロテクトフィルターのみであればお取り
付けいただけます。
Annexiaさんが取り付けられているフィルターもPRF-49でしょうか。このフィルターをつけるだけでも、付けないよりも防滴防塵になれば嬉しいのですが。
コメント by まさとし — 2020/12/26 @ 17:39
AR-X100はX100シリーズにフィルタを取り付けるためのアダプタですね.SQUAREHOOD Model V自体にフィルタを取り付ける溝が用意されていますので、AR-X100は使う必要がないです.
このブログの写真で使っているフィルタはPRF-49です.そのあとでブラックミストNo.05に交換しています(SQUAREHOOD Model Vは薄いフィルタを前提に設計されているので、PRF-49だとぴったりですが、わずかに厚みのあるブラックミストNo.05だとフードのベース部とフード本体の間に0.5mmくらいの隙間が開きます).
ここからは自分の解釈になりますが、素の状態のX100Vで防塵防滴構造になっていないのはレンズの駆動部分だと思われます.リコーのGRシリーズなどもそうですが、ピント合わせなどのためにレンズが前後に動くためにホコリなどが内部に入る要因になるといわれていますし.ですので、純正のPRF-49やSQUAREHOOD Model Vと一緒にフィルタを使用することでそのレンズ駆動部分を外部に露出させないようになり、防塵防滴構造になっているのではないかと思われます.
富士フイルムの説明では純正のAR-X100とPRF-49の組み合わせで防塵防滴を保証していますが、まあこれは一種の逃げのようなもので、他社のどのような製品を使用されるかまでは保証しきれないですってことなのかなと解釈しています.AR-X100にせよSQUAREHOOD Model Vにせよ、X100Vのレンズ部の溝にねじ込んで固定する方法は同じなので、そこに防塵防滴性能の差はないかなと思っています.
とはいえ、自分もYouTubeで見かけましたが、X100Vの防塵防滴を信用して使っていたら故障したという事例もあるようですので、「多少濡れても平気だけど、早めに水分は拭き取ったほうがいいかな」ぐらいの気持ちで使っています.
コメント by Annexia — 2020/12/26 @ 18:17
Annexia さま
私もYouTubeで防滴防塵についての評価を見ました。
確かに、X-T一桁と同じ感覚だと厳しいかなと思いました。
メーカーからの回答をよく見ると、AR-X100は特別な仕様ではないから、あまり防滴防塵としての機能は変わらないかもとのことでした。
当然、純正ではなくなるので保証の対象外になると思いますが、私も防滴防塵に関しては注意して使おうと思います。
詳細な情報ありがとうございます。
コメント by まさとし — 2021/01/04 @ 11:28